知ること、それが理解への第1歩 (4回)
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知ること、それが理解への第1歩 (4回)

更新日 2019年9月28日|あゆみ

路上にある黄色いブロック

 皆さんは、街中の路上や駅のホーム状に敷かれた黄色いブロックに気づいておられるでしょうか? また「なんでこんなものが」と思われたことはないでしょうか?
 これは「目の見えない・見えにくい人」が安全・安心して歩けるための点字ブロックなのです。

このブロックには、「点ブロック」と「線ブロック」があります。
「点ブロック」は、「警告ブロック」ともいわれ、横断歩道や階段の降り場、駅ホームの白線と言われたところなど、「この先は気をつけた方が良いですよ」と示すものです。
 「線ブロック」は、「誘導ブロック」と言われるもので、この線を辿っていったら改札口(有人)や券売機など目的のところへたどり着くというものです。

黄色は、弱視者にとって見やすい色だとされています。ところが観光地や商店街などでカラーのタイルを敷設したところがあり、そこに、この黄色の点字ブロックを敷くことについては「見た目が悪い」とクレームが入ることがあります
 また、足の不自由な人にとっては、この点字ブロックの凸凹が障害物となったり、雨降りでは滑りやすくなったり、と違った問題も生じてきます。

 車いす使用者のために歩道と車道間の段差を無くすという考え方もありますが、これは視覚障がい者にとっては困ることなのです。段差があることで横の道があることが分かり、何筋目で曲がれば良いなどの判断材料にしているのです。

 駅のホームでは、階段やエレベーターへの線ブロックは敷かれていても、もっともよく使うエスカレーターへの線ブロックはないのです。見えない者にとっては動くエスカレーターは「危険」という潜入観念があるようです。やはり当事者の声をしっかり受け止めたうえで、こうした施策がなされるべきというのが、一つの例です。

 どんな目的でこうした点字ブロックが敷かれているかを「見えている人」にも知ってもらうことで、ブロック上に障害となる物を置いたり、線ブロックの上で立ち話をするようなことはしないようにしようと考える人が増えてくるはずです。

「見えている人」と「見えない人」、障害の違い。それぞれの思いをお互いに共有しながら、より良い対策を考えあう、その努力を細やかにしていく必要があると感じています。

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