バス停で視覚障がい者を見かけたら
4.雨の日も風の日も
北風の強い寒空の下、また、太陽の照りつける真夏のバス停。
ともに視覚障がい者にとっては、それなりに辛い待ち時間となる。
見えている人は、近くにある日よけ・風よけになる場所や街路樹の下などに移動しているようだが、周囲の状況がわからない視覚障がい者は、所定の位置で待つしかない。
また、盲導犬と一緒に待っている時など、夏の温度の上昇したコンクリートの上にダウンさせるわけにはいかない。
このような場合、「後ろに木陰がありますよ」とか「右側に風の当たらない場所がありますよ」などと声をかけてもらえたら、また案内してもらえたら本当に助かる。
もとより、バス停前のベンチに座ること同様、乗車口近くで待っていた方が安心、という方もおられるかもしれない。しかし、目でしか確認できない情報を伝えてもらえるということは、どんなに些細なことであれ、わからない状態でいるよりは随分心強い。
雨降りの中、盲導犬と視覚障がい者が、一つの傘の下で肩先や足元を濡らしながらバスを待っている。バスが着くと、雨宿りする場所があったのか、後方から乗車口へ急ぐ何人かの足音が聞こえる。よくあることだが、「またか」と寂しくなる。